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鈴木祥子 × 古民家スタジオ・イシワタリ オリジナルポストカード販売!

古民家スタジオ・イシワタリでは、6/29(土)開催の『しょうことチェンバロの夕べ』で「鈴木祥子 × 古民家スタジオ・イシワタリ オリジナルポストカード」を限定50部販売します。

撮影は、イシワタリの管理人であり、写真家の福井隆也が担当。築85年の古民家で、自然な光だけで撮影をしました。


鈴木祥子 × 古民家スタジオ・イシワタリ オリジナルポストカード
ポストカード2枚組(限定50部)…700円
※ライブ終了後に販売します





鈴木祥子ソロライブ 『しょうことチェンバロの夕べ』


古民家スタジオ・イシワタリでは、629日(土)、シンガー&ソングライター・鈴木祥子さんのライブを開催します!

鈴木祥子さんは、小泉今日子のヒット曲「優しい雨」をはじめ、数々のアーティストに楽曲を提供しているシンガー&ソングライター。作詞、作曲、編曲をはじめ、自身もボーカル、ドラム、ギター、キーボードなどマルチな音楽活動を行っています。

今回は、古民家の雰囲気を生かし、チェンバロという古楽器でライブを行います。畳に座りながら、ゆるりとした空間で、祥子さんの世界をお楽しみください。

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sold out

鈴木祥子ソロライブ
『しょうことチェンバロの夕べ』
【日時】629日(土) 開場/15:00 開演/16:00
【会場】古民家スタジオ・イシワタリ
【料金】5800円(メモリアル・チケット付き)全自由席
【前売りチケット取扱】カンフェティ
PC用〉http://www.confetti-web.com/ticket/ticket.aspx?G=be00st49&S=130629
注意事項
前売チケットご購入の前に、カンフェティの会員登録が必要となります。必ず事前にカンフェティ・サイトの「ご利用方法」をご確認ください。
公演当日はチケットに記載された整理番号順でのご入場となります。前売チケットが完売の場合、当日券の発売はありません。






〜鈴木祥子インタビュー〜


古いもの懐かしむのではなく、今の時代に生かす。
古民家とチェンバロには、共通の魅力があります。

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10代から始めた音楽活動。
恵まれた環境にいながらも、迷い続けていた。


 中学でピアノを始め、高校でドラムに出会い、師匠の藤井章司さんの紹介で、原田真二&クライシスのバックバンドに起用されたのが21歳の時。その後、数々のアーティストのバックバンドを務めました。ドラム、キーボード、歌などが一通りこなせたのと、時代も良かったのでしょう。23歳の時にソロデビューが決まり、物事が順調に進んでいきました。
 
 事務所に所属していた頃は、自分の歌以外にも、さまざまなアーティストに曲を提供するなど、音楽の幅が広がりました。その一方で、時代とともにシステム化していく音の現場に、違和感を覚えるようになりました。

 かつてレコーディングといえば、その楽器のプロが集まり、何時間もかけて音を合わせたものですが、今は機械の中にすべての楽器の音があり、楽器を持って行かなくても、音程が合っていなくても、いくらでも修正ができてしまう。効率を考えれば、それはとてもすばらしいレコーディング技術ですが、世の中が便利になればなるほど、生の声、生の楽器の音を感じながら作っていた時代を恋しく思う自分がいました。



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環境が変わって気づいた、自分が本当にやりたかったこと。

 
 古くからある良いものが失われ、新しいものを欲する時代。東京に暮らしてると、嫌になるくらいそれを感じずにはいられませんでした。なんだか疲れちゃったな……。気づいたら、自然と足が南へ向かっていました。
 
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 鎌倉に越してから、毎日がとてものんびりと過ぎていきます。この家に越してきてから、今まで部屋の飾り棚になっていたチェンバロを日当たりの良いリビングに置くことにしました。チェンバロは、ピアノが世に誕生する前の1600年後半から1700年代に演奏されていた古楽器。鍵盤で音を出すものの、その音はどこかギターに似ています。実は以前一度だけ、チェンバロでライブをしたことがあったのですが、思うような音が出せずに苦い思いをしました。その時の失敗からしばらく封印にしていたのですが、最近になってまた弾くようになると、その音がとてもいい! クラシカルな音に懐かしさを覚えるというわけではなく、今の時代に聞いてもいいと思える音だったのです。
 
 この楽器に愛着を持つようになると、自分で調律もするようになりました。ピアノと違ってチェンバロは、その日の天気や湿度によって、音が大きく変わります。そういう意味では、手間のかかる楽器ですが、どんなときでも同じ音を出す音楽ソフトにはない、本物の音を感じることができる。そして、その音の良さを知った時、一からものを作ることに改めてこだわりたいと思ったのです。
 
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クラシカルな楽器と空間の中で、
自分の歌とリズムの可能性を探っていきたい。



 古民家スタジオ・イシワタリに出会ったのも、そんな時でした。ある日、江ノ電・由比ヶ浜駅に降り立ち、あてもなく歩いていると、ふと目に止まった一軒の日本家屋。いわゆる古民家ではあるけれど、寂れている感じや、懐かしいという感じではなく、今の時代でもステキ!と思える家でした。この感覚は、古楽器であるチェンバロと共通しているように思いました。
 
 ライブといえば、これまでは都内のライブハウスで行うのが常でした。ライブのために作られた場所だけに、音の環境もシステムもきっちり整っていて、やる側としてはとてもラクではあったけれど、何かもっと自分らしい場所はないかと探していました。
 
 イシワタリを初めて訪れた時、太い柱や木の床、畳のある空間の中で、自分の音がどう響くのか、想像するだけでワクワクしました。実際、ライブの開催が決まり、管理人ご夫婦と席をどう並べるかなど、あれこれと考えるのも、今までにはない経験でした。使う楽器も空間も古い時代に作られたものですが、自分たちがやっていることは、古いものを守るのではなく、古いものを生かし、新しいものを創ろうとしているんだと実感しました。


 
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 楽器や空間だけではありません。今、私は昭和2030年代の歌謡曲にもとても魅力を感じています。昔の歌が懐かしいのではなく、自分にとって心地よいメロディーだからです。
 
 振り返れば私は、洋楽から音楽を好きになりました。そして、洋楽の影響を受けながらも、和のリズムに心地良さを感じる自分がいる。そのバランスこそが、今私が探し求めている音楽なのだと思うのです。古くからある良いものを守るのではなく、自分のアイデアで攻める。「しょうことチェンバロの夕べ」では、新たな挑戦に向かう鈴木祥子を見ていただけたらと思います。




【プロフィール】
鈴木 祥子 Suzuki Syoko シンガー&ソングライター
1965
年生まれ。中学生の時にピアノを習い始め、高校時代に藤井章司に師事しドラムを学ぶ。1986年に原田真二&クライシスのバックバンドとして参加。その後、いくつかのアーティストのバックバンドを務めたのち、1988年にシングル「夏はどこへいった」でソロデビュー。以後、自身の歌と数多くのアーティストに曲を提供。なかでも小泉今日子の「優しい雨」は95万枚の大ヒットに。現在は、曲の提供を続けながらも、自身の音楽活動として積極的にライブを行っている。今回、初めて古民家でのライブを開催。

聞き手/石渡 真由美 撮影/福井隆也